ポルトガルを旅していると街のあちこちで見かける “Pastel de nata” (パステル デ ナタ)
サクサクの何層にもなったパイ生地と、とろりとしたカスタードクリームの組み合わせが最高に美味しいスイーツです。

日本では香港やマカオで食べられる「エッグタルト」の方が聞き馴染みがあるかもしれませんね!
エッグタルトはポルトガルのパステルデナタから歴史的にいろいろあって発展したものです。
パステルデナタはたくさんの卵黄を使って作るカスタードクリームが詰まっていますが、実は「余りもの」の卵黄を使うために発案されたお菓子だった、と言われています。
その昔、卵白は衣服ののり付けやワイン製造に欠かせないもので重宝されていました。
卵白を布にうすーく伸ばして塗ると乾いたときに硬くなるので、シャツの襟やカフスをパリッとさせるために使われていたり、
ワインを透き通ったクリアなものにするため、卵白のたんぱく質が澱などの不純物を吸着して沈むことを利用したり。
ポルトガルはワインの生産が盛んだったのでいかに卵白が多く消費されていたかが想像つきます。
そこでこの余った卵黄と交易的に手に入りやすかった砂糖を使ったパステルデナタなどの菓子が修道院で作られるようになりました。
ワイン製造といえば有名なフランスのボルドーでも同じようにワインの澱を卵白でとっていましたが、ボルドーでは余った卵黄は「カヌレ」へと変身しました。
カヌレって茶色く艶があって大人のお菓子って感じですよね。ポルトガルのパステルデナタはなんだか親しみやすくて可愛いらしいです。同じヨーロッパで「余った卵黄を使う」というテーマでも全然違うものが誕生するのは面白いですね。
16~17世紀にポルトガルから南蛮菓子として日本の長崎へやってきたカステラの元となるパンデローや鶏卵素麺と呼ばれているフィオス デ オヴォスも卵黄と砂糖をたっぷり使っていて、卵黄ならではの濃い黄色をしていますよね。
ちなみにパステルデナタはカスタードクリームの日持ちがしなかったので当時は日本にはやってきませんでした。
日本の菓子文化はポルトガルなしでは語れません。
ポルトガルのお菓子が上陸するまで日本は柿や米の素朴な甘みを味わう餅みたいなものが主流だったのに、いきなりあんな黄金色の甘いお菓子が現れたらビックリしますよね。
ポルトガルのお菓子が日本にやってきたことで日本の菓子文化が非常~に発展しました。
ポルトガルの有利な砂糖の調達ルートに加え「余った卵黄がもったいないからを使おう!」という工夫が、年月を超えて遠い国の食文化にまで大きく影響を与えた壮大な結末となったわけです。冷蔵庫に入っている卵をひとつ眺めながら、歴史ってなんかすごいなとしみじみ思います。(浅い)
パステルデナタが誕生した当時にフードロスという概念はなかったかもしれませんが、卵黄を無駄にしないという工夫があってこそ菓子文化が発展し、海を渡って日本をはじめとした世界にも広まっていきました。
そんなことに少し思いを寄せながら食べるパステルデナタはいつもより深い味わいがする気がします。

最近訪れた南ポルトガルのアルガルヴェ地方

ちなみにここの郷土菓子には「ドム ロドリゴ」という鶏卵素麺から発展した、少し変わったものがあります
(アーモンドやシナモンが加わっている)
パステルデナタや鶏卵素麺、魅力的なポルトガル発祥の黄金色スイーツが食べたくなったらこちらからどうぞ↓(笑)

The Explorers「エッグタルト(プレーン)3個、エッグタルト(糸島レモン)3個セット」焼き菓子 パステル・デ・ナタ 糸島レモン

松屋利右衛門 鶏卵素麺 ひねり 6個入

長崎 カステラ 食べ比べ 福 砂 屋 文明堂総本店 松 翁 軒 合計 3本 おためし セット 食べくらべ 3種 大きさ0.6号

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